檸檬の棘が怖すぎる。
レモンはの木には棘がある。それもまるで忍者の吹き矢のように充分凶器になりうる。
長いもので、5〜6センチある。
危なすぎるので、一つ一つとげをカットしたが、これから暖かくなって枝がドンドン伸びてきたらどうしようかと、レモンの苗木を買ったことを後悔した。
レモンというものは、風が吹いて自らの棘で実を傷つけてしまうことがあるとのこと。
地植えには日当たりが良く、風が吹かないところがいい。
それらに気を付ければ栽培は簡単らしいが、地植えにして放っておくと巨木に成長するので、剪定が必要。葉っぱに均等にお日様が当たるように。
もちろん凶器の棘に細心の注意をしなければ、、、
先が思いやられる。イヤになってきた。
「えたいの知れない不吉な塊が私の心を終始圧えつけていた。焦躁といおうか、嫌悪と言おうか」
檸檬ってどんな話しだったっけと思い、早速キンドルでダウンロードしてみた。
はるか昔、高校の現代文で読まされた記憶があるが、内容はすっかり頭から抜け落ちていたので、割と新鮮な気持ちで読めた。
梶井の錯覚なのか妄想なのか知らないけど、「それに想像の絵具を塗りつけていく。それは、錯覚と現実の二重写しで、その中に現実の私自身を見失うのをたのしんでいるのだ」だと書かれている。
なんか厭世的になってきた。。。
でも、檸檬の登場で、物語はなんだか奇妙な明るさが出て来る。
「 終始私の心を圧えつけていた不吉な塊がそれを握った瞬間から いくらか弛んできたと見えて、私は非常に幸福であった」
えっ檸檬握っただけで?
「それにしても心というやつはなんと不可思議なやつだろう」
たしかに、言い換えれば単純。
梶井はかなりのレモンフェチ。
レモンがあれば、貧乏でも丸善入っちゃう。
でも、何を見ても憂鬱になる。
そりゃあお金無いものね。
そしてまた、現実の自分を見失うことを楽しんでる?
ちょっとモヤモヤしてきたのでこの辺で、、、